「右の膝、内側向いてるよ」
整体の仲間にそう言われるまで、痛みもないし、自分では全く気づいていませんでした。
言われてからは気になって、膝をまっすぐにする動画を探し、半年ほど続けました。でも、変わりません。そのうち「何年もかけてこうなったんだから、治すのも何年もかかるんだろうな」と気長にかまえていました。
ところが先日、股関節の動きがなんだか変だったので股関節のストレッチをしたら、右の内ももだけがかたいことに気づきました。そこで今度は、内ももをほぐす動画を見ながらやってみました。膝のことは、まったく考えていません。
やってみて、びっくりしました。左は同じようにやっても何ともないのに、右だけ筋肉がコリコリしている。しかも右のすねのすぐ横がめっちゃ痛い。ここまで左右が違うなら、何か影響があるはずだと思いました。
そして終わって立ち上がり、なんとなく鏡を見たら——右の膝が、まっすぐ前を向いていました。
先に結論:膝の向きは、膝ではなく「内もも」から変わることがある

私がやったのは、内ももをゆるめただけです。膝には何もしていません。
理屈はこうです。
- 内ももが硬いと、脚のつけ根が内向きにねじれる
- つけ根が内を向くと、そこにつながっている膝も内を向く
- 膝が内を向くと、体はつじつまを合わせようとして、すねを外にねじる
- その結果、すねの外側の筋肉が働きっぱなしになって張る
つまり、膝の向きも、すねの外側の張りも、出どころは同じかもしれない、ということです。
そして私の場合、硬かったのは右の内ももでした。内側を向いていたのも、右の膝です。硬いほうと、向きがずれていたほうが、同じ側だったわけです。
偶然真っ直ぐになったのですが、正直1回で完全に治ったとは思っていません。これから毎日続けて定着するか確かめるところです。
なぜ内ももが膝の向きを決めるのか

内ももの筋肉は「内転筋」といって、足を閉じるのが本来の仕事です。
もうひとつ、あまり知られていない働きがあります。脚のつけ根を内側にねじるほうにも力がかかることです。
ここが硬いと、立っているだけでつけ根が内向きに引っぱられっぱなしになります。
そして膝は、上を股関節、下を足首にはさまれた関節です。自分で向きを決めているのではなく、上と下に向きを決められています。だから、つけ根が内を向けば、膝も一緒に内を向きます。
すねの外側が張るのは、つじつま合わせ
ここからが、私がいちばん納得したところです。
膝が内を向いたまま歩くと、つま先まで内側を向いてしまいます。それでは前に進みにくい。
だから体は、すねから下を外側にねじって、つま先の向きを戻します。上が内を向いた分を、下でねじり返しているわけです。
このねじり返しを支えているのが、すねの外側にある筋肉です。歩いているあいだじゅう働き続けるので、張ります。押すと痛くなります。
張っているところをいくらもんでも戻ってくるのは、原因がそこにないからでした。
内ももだけが原因ではありません
正確に書いておきます。膝が内を向く理由は内ももだけではなく、おしりの筋肉の力不足も大きいと言われています。
ただ、おしりの筋肉は鍛えるのに時間がかかります。それに比べて、内ももは自分の手で触れて、その場でゆるみます。
だから、最初の一手としては内ももから、というのは理にかなっていると思います。
私が実際にやったこと

参考にしたのは、美筋ヨガチャンネル(廣田なお先生)の「内転筋はがし」という動画です。
やり方はその動画のとおりにやりました。ここで手順を書き写すことはしません。動画を見ながらやるほうが、文章で読むより何倍も正確だからです。
▼私が見たのはこの動画です
【内転筋はがし】1回で実感!股関節の柔軟性UP!硬さの原因は内ももの硬さかも!(美筋ヨガチャンネル)
やっている最中から足が柔らかくなっていく感覚がありました。
大事なのは、私は膝を治そうとしてこれをやったのではないということです。股関節の動きが変だったから、それだけの理由でした。
だから、鏡を見たときに驚いたのです。
しゃがむときの引っかかりも消えていた
もともと私がこの動画をやったのは、股関節の動きが変だったからでした。
具体的には2つあります。スクワットをすると右のお尻だけが痛いというか、何かが突っかかっている感じがあったこと。それと、立ったまま膝を曲げて足を外側に開くと、こきこき音がしていたことです。
内ももをゆるめたあと、どちらもなくなっていました。
考えてみれば、当たり前なのかもしれません。引っかかっていた動きも、音がしていた動きも、どちらも「脚を外に開く」動きです。内ももは脚を閉じる筋肉なので、そこが硬ければ、外に開く動きだけが邪魔されます。
しゃがむときも、脚のつけ根は少し外に開きながら曲がっていきます。そこを止められていれば途中で引っかかりますし、硬くなったものが骨の出っぱりを乗り越えるときには音が出ることもあります。
膝がまっすぐになったのも、引っかかりが消えたのも、音がしなくなったのも、内ももがゆるんだ結果でした。ひとつのことから起きた、3つの変化だったのだと思います。
自分の膝の向きを確かめる方法

やってみたい方のために、確かめ方を書いておきます。
立って、お皿の向きを見る
裸足で、いつも通りに立ちます。
このとき、足の向きを意識して直さないことが大事です。「まっすぐ立とう」と思った時点で、いつもの立ち方ではなくなります。
その状態で、膝のお皿がどこを向いているかを見ます。
- お皿が正面を向いている → まっすぐ
- お皿が内側を向いて、向かい合っている → 内を向いています
鏡が正面にあるとわかりやすいです。私も、それで気づきました。
すねの外側を押してみる
膝から手のひら一つ分下、骨の外側のあたりの筋肉を指で押してみてください。
硬い、痛い、押すと足首まで響く。こういう感じがあれば、そこが働きすぎているサインかもしれません。
私は、内ももをほぐすまで気づきませんでした。押してみたら、ビビッと足の甲のほうまで痛かったのです。
左右を比べる
これがいちばん確実です。
自分の体だけを見ていると、「これが硬いのかどうか」がわかりません。基準がないからです。
でも、左右を比べれば基準が要りません。右をさわって、左をさわる。それだけで違いは出ます。
私の場合は、はっきりしていました。右の内ももだけが硬くて、その右の膝が内を向いていた。左はどちらもなんともありません。
片側だけおかしいときは、生まれつきではなく癖である可能性が高いと思います。生まれつきなら、両方そうなっているはずですから。
やる前とやったあとで見比べる
いちばんはっきりするのは、同じ日に見比べることです。
内ももをゆるめる前に一度立って見て、やったあともう一度立って見る。日をまたぐと、その日の体の状態が変わってしまうので、続けて見るほうが違いがわかります。
そして、やる前に写真を撮っておくことをおすすめします。
私は偶然まっすぐになってしまったので、内側を向いていた頃の写真がありません。お見せできないのが、いちばん残念なところです。
鏡で見た記憶はあてになりません。撮っておけば、あとで並べて見比べられます。
膝の向きのQ&A
Q. 内股とは違うのですか?
見た目は似ていますが、指しているものが違います。
内股は歩き方や立ち方の全体を言うことが多く、この記事で書いているのは膝のお皿がどちらを向いているかという一点です。
つま先はまっすぐなのに膝だけ内を向いている、ということも起こります。
Q. どのくらい続ければ定着しますか?
私にもわかりません。まだ確かめている途中です。
体の癖は長い時間かけてできたものなので、1日で変わるとは思わないほうがいいとだけ言えます。私は毎日続けてみるつもりです。
Q. 硬いところは、強くもんだほうが早いですか?
強さと効果は比例しません。
痛いのを我慢してもむと、体は防御でかえって力が入ります。「痛気持ちいい」で止めておくほうが、結果的にゆるみます。
Q. 変わらなかったらどうすればいいですか?
内ももが原因ではなかった、というだけのことです。
膝の向きには、おしりの筋肉、足首の柔らかさ、足裏の使い方など、いくつも関わっています。ひとつ試して変わらなければ、次を試すというだけです。
足裏や足の指の影響については、足の指、開きますか?|開かない足指が膝や腰の痛みを呼んでいたに書きました。
まとめ

膝の向きは、膝そのものではなく、その上と下から決められています。
- 内ももが硬いと、脚のつけ根が内にねじれる
- つけ根が内を向くと、膝も内を向く
- つじつま合わせで、すねが外にねじれる
- だから、すねの外側が張る
私は股関節のために内ももをゆるめただけで、膝の向きが変わりました。狙っていなかったからこそ、思い込みではないと思っています。
そして、硬かった側と、膝が内を向いていた側が同じでした。片側だけだったからこそ、偶然ではないと感じています。
そして何より、膝をまっすぐにする練習を半年続けてもびくともしなかったのに、内ももをゆるめたら一度で変わりました。原因が膝になかったから、膝をいくらやっても効かなかったのだと思います。
まずは裸足で立って、鏡で膝のお皿を見てみてください。そして左右の内ももをさわり比べてみてください。片方だけ硬かったら、その側の膝を見てみる価値があります。
定着するかどうかは、これから毎日続けて確かめます。結果はまた書きます。
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この記事について
ここに書いたのは、私自身の体に起きたことと、その仕組みについて調べたことをまとめたものです。1回試して気づいたことなので、誰にでも同じことが起きるとは限りません。感じ方にも個人差があります。
また、次のような場合は、自己流で続けずに医療機関にご相談ください。
- 膝に痛みや腫れ、水がたまっている感じがある
- 歩くと膝が抜けるような感覚がある
- 過去に膝や股関節をケガしている、手術を受けたことがある
- ほぐしたあとに、痛みやしびれが出た
- もともと脚の変形を指摘されている
痛みがあるときに無理にほぐすのは避けてください。強い痛みや、続く痛みがあるときは、整形外科で見てもらうのがいちばん確実です。
