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冷蔵庫の前に立って、扉を開けて、何も取り出さずに閉じる。
夕方、そんなことをくり返していませんか。
私の場合、冷蔵庫に食材はたくさん入っているのに、何を作ればいいのかが浮かんできません。
昨日は何を食べたのかも、思い出せない。
おなかは空いていて、一刻も早く食べたいのに、決まらない。
そして結局、とりあえずの納豆で済ませてしまう。
でもそれだけでは足りなくて、あとからお菓子に手が伸びる。
この悪循環が、ずっと続いていました。
しんどいのは、あなたの手際が悪いからではありません。
先に結論:しんどいのは「作ること」ではなく「決めること」
重たいのは料理そのものではなく、その手前の「決める」という作業です。
だからやることは、料理をがんばることではなく、決める回数を減らすこと。
方法は5つ。手っ取り早い順に並べます。
- 冷蔵庫の写真を撮って、AIに考えてもらう
- 曜日ごとに主役の食材だけ決める(月は魚、火は鶏、水は豚…)
- 困ったときの「2品」を先に決めておく
- 買い物の時点で献立を終わらせる
- 週に2日でいいので、夕飯を固定してしまう
全部やる必要はありません。ひとつ選ぶだけで、夕方の景色が変わります。
決めなくていい仕組みをつくる5つの方法
方法1 冷蔵庫の写真を撮って、AIに考えてもらう

ここ数年でいちばん変わったのが、この方法です。
ChatGPT や Gemini といった対話型のAIは、写真を読み取って中身を判断できます。
やることは3つだけです。
- 冷蔵庫の扉を開けて、中を1枚撮る
- その写真をAIに送る
- 「この材料で作れる夕飯を3つ教えて」と打つ
これで、いま家にあるもので作れる献立が返ってきます。
スマホのアプリでできるので、帰りの電車の中でも間に合います。
3つ候補が上がったうちから1つ選び、「詳しい作り方を教えて」と入力して送信すると、調味料の量や手順まで回答してくれます。
冷蔵庫の中身を無駄なく使い切ることができて、おすすめです。
冷蔵庫の中身を言葉にしなくていい、というのがいちばんの発明です。
そのままコピーして使える頼み方
写真を送ったあと、条件をまとめて渡すと精度が上がります。
この冷蔵庫の写真に写っている食材で作れる夕飯を、3つ提案してください。
・調理時間は20分以内
・大人2人分
・足りない材料があれば、それも書いてください
・味つけが重ならないようにしてください
実際にスマホから送ってみたのが、この画面です。

写真を読み取って、にんじん・しいたけ・舞茸…と、入っているものを1つずつ拾い出してくれます。
コツは、条件を先に全部渡してしまうこと。
いつも頭の中で回していた「時間」「人数」「かぶらないか」を、そのままAIに肩代わりしてもらうイメージです。
「この中で洗い物がいちばん少ないのはどれ?」と聞き返すこともできます。
使うときに気をつけたいこと
- 写真に家族の顔や、住所の分かるものが写り込んでいないか確認してから送る
- 加熱時間や下ごしらえは鵜呑みにせず、自分で確認する(AIは間違えることがあります)
- 持病があって食事の制限を受けている方は、AIの提案より医師や管理栄養士の指示を優先してください
なお、冷蔵庫そのものに庫内カメラがついていて、食材を認識してレシピを出してくれるモデルも出ています。
ただ、そのために冷蔵庫を買い替える必要はありません。
いま持っているスマホで、同じことが今日からできます。
方法2 曜日に「主役」を決めてしまう

アプリもスマホも使わずにできる、いちばん手軽な方法です。
献立そのものではなく、その日の主役の食材だけを曜日で固定します。
- 月曜は魚
- 火曜は鶏肉
- 水曜は豚肉
- 木曜は卵か豆腐
- 金曜は麺かどんぶり
- 土曜は残りもの一掃
- 日曜は好きなもの
これだけで、考える範囲が一気に狭くなります。
「今日は何を作ろう」ではなく「今日は鶏肉で何にしよう」になる。
選択肢が広い野原から一本道になるので、頭の負担がまるでちがいます。
しかも自然に食材が一巡するので、栄養のバランスも勝手に整いやすくなります。
選ぶのをやめるのではなく、選ぶ幅を狭くするだけでいいんです。
方法3 「困ったときの2品」を先に決めておく

どうしても決まらない日、思いつかない日は必ずきます。
その日のために、何も考えずに作れるメニューを2つだけ決めておきます。
条件は3つ。
- 材料がいつも家にあるか、日持ちする
- 手順を思い出さずに作れる
- 家族から文句が出ない
たとえば豚肉と野菜の炒めもの、卵とじ丼、具だくさんの味噌汁とごはん。
なんでもいいのですが、「これがあるから大丈夫」という札を2枚持っておくことが大事です。
決まらない日にいちばんつらいのは、料理そのものより「どうしよう」と迷っている時間ですから。
逃げ道を先に用意しておくと、迷う時間そのものが消えます。
方法4 買い物の時点で、献立を終わらせておく

これは少し準備がいりますが、効果はいちばん大きい方法です。
夕方に献立を考えるのをやめて、買い物のときに決めてしまう。
買い物をしているときは、目の前に食材があります。
値段も鮮度も見えていて、しかも夕方よりは頭が動く時間帯であることが多い。
そのタイミングで「これは水曜の分」「これは金曜の分」と決めながらカゴに入れます。
そして帰ったら、決めた内容を冷蔵庫の扉にメモして貼るだけ。
これで平日の夕方、あなたがやることは「メモを見る」だけになります。
宅配を使っている方なら、注文の時点でこれをやると、もっとラクになります。
わが家で食材宅配を続けている理由については、こちらにも書いています。
パルシステムは高い?それでも続ける理由|有機野菜と添加物の少なさで選んだ我が家
▼おためし宅配から始められます
献立は、疲れていない自分に決めてもらうのがいちばんです。
方法5 いっそ、夕飯を固定化する

平日の夕飯を、ほぼ固定してしまう方法です。
「金曜はカレー」「水曜は麺の日」というように、決めた日は迷わない。
抵抗があるかもしれませんが、実際にやってみると家族はほとんど気にしません。
むしろ「今日は麺の日だ」と楽しみにされることもあります。
そして固定した曜日の分だけ、たしかに気持ちが軽くなります。
全部を固定する必要はありません。
週に2日決めるだけでも、決断の回数は週10回近く減る計算になります。
わが家では、木曜日をカレーの日にしています。
パルシステムの配送が金曜日なので、木曜は冷蔵庫の中身がいちばん寂しくなる日です。
だから残っているものを何でも入れて、カレーにしてしまいます。
中途半端に余った野菜も、これなら全部片づきます。
「木曜はカレー」と決めているだけで、その日は考えなくていい。
しかも冷蔵庫まで空になるので、一石二鳥です。
宅配や買い出しの曜日が決まっている方は、その前日を「残りもの一掃の日」にすると決めやすくなります。
空いた頭の余白は、そのままあなたの休む時間になります。
よくある質問
Q1 同じメニューが続くと、家族に飽きられませんか?
思っているより気づかれません。
気になるようなら、味つけだけ変えるのが手軽です。
同じ豚肉と野菜の炒めものでも、塩・しょうゆ・味噌でまったく別の料理に感じられます。
主役の食材を固定して、味だけ回すという考え方です。
Q2 栄養のバランスが偏らないか心配です
曜日ごとに主役の食材を決める方法なら、魚・肉・卵・豆腐と自然に一巡します。
毎食で完璧に整える必要はなく、一週間で見てだいたい揃っていれば大丈夫、くらいの気持ちで十分です。
体調の変化が続くようなときは、自己判断だけで食事を絞らず、かかりつけの医師や管理栄養士に相談してみてください。
Q3 家族の帰宅時間がバラバラで、固定化しづらいです
その場合は、時間ではなく取り分けやすさで固定するのがおすすめです。
鍋やスープ、丼ものなど、あとから温めても味が落ちにくいものを固定枠に入れておくと、時間差でも同じ献立で回せます。
Q4 作り置きは苦手なのですが、それでもできますか?
できます。
ここでご紹介した方法は、どれも作り置きを前提にしていません。
作る量を増やすのではなく、決める回数を減らす方法だからです。
作り置きが続かなかった方ほど、こちらのほうが合うことが多いです。
Q5 献立アプリも試しましたが、結局続きませんでした
アプリは「提案」はしてくれますが、最後に選ぶのは自分です。
つまり、いちばんしんどい「決める」の部分が残っています。
続かなかったのはあなたのせいではなく、負担のかかっている場所が変わっていなかったからです。
その点、方法1のAIは「3つに絞ってから出してくる」ので、選ぶ負担そのものが小さくなります。
Q6 AIは無料で使えますか?機械が苦手でも大丈夫でしょうか
ChatGPTやGeminiは、無料の範囲でも写真を読み取って献立を提案してくれます(無料だと1日に使える回数に上限がある場合があります)。
操作はアプリで写真を選んで、話しかけるように文章を打つだけです。
きれいな日本語で書く必要はありません。「これで晩ごはん考えて」でも通じます。
まとめ
夕飯の献立がしんどいのは、料理が下手だからでも、やる気がないからでもありません。
一日でいちばん疲れた時間に、いちばん条件の多い決めごとをしているからです。
やることは、料理をがんばることではなく、決める回数を減らすこと。
- 冷蔵庫の写真を撮って、AIに考えてもらう
- 曜日ごとに主役の食材だけ決めておく
- 迷った日のための「2品」を用意しておく
- 買い物のときに献立を終わらせておく
- 週に2日でもいいので、夕飯を固定してしまう
全部やる必要はありません。
いちばんラクそうなものを、ひとつだけ選んでみてください。
いちばん手っ取り早いのは、今夜、冷蔵庫を1枚撮ってAIに見せてみることです。
うまくいかなくても、失うのは1分だけ。
そして次に冷蔵庫の前で立ち尽くす時間は、確実に短くなります。
歳を重ねるほど、暮らしはラクになっていいはずです。
がんばる場所を、少しずつ減らしていきましょう。

